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Art photograph 制作プログラム

『カロタイプ撮影、古典技法プリント』

脱人工知能、人の感覚、手作りによるフォトグラ フの制作、それを“Slow Photography”と呼び、実践として丹波地区に 残る江戸、明治期の建造物や風土自然を、当時の写真技法を用いて 制作します。それらの建築物は写真黎明期とも符合し、ガラスやフイルムを使用する以前の紙 に写真映像を写し取るタルボットのカロタイプ技法(1841年)やルグレイのワックスペーパ技法(1850年)などが該当します。撮影して得た紙のネガ(陰画)からソルトプリントやアルブメンプリ ントでポジプリント(陽画)を制作します。技法は低感度のため撮影が困難な被写体(室内や人物)に は現代の感光材料を使用し古典技法でプリントします。

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Salt print, Albumen print について
感光する物質の代表は硝酸銀ですが画像を得るには塩が必要です。紙を塩水に浸して乾かし、それに硝酸銀の溶液を塗った感光紙をSalt paper  と呼び茶色の柔らかい画像ができます。フォックス タルボットの発明で1839の事です。彼はPhotographic Drawing と名付けて植物の葉などを太陽の光で描きました。硝酸銀は一部の有機物質、例えば卵白、ゼラチン、スターチやカゼインなど、と共に使うことで格段に画質が向上することで1847年に Louis Désiré Blanquartが卵白を使ったAlbumen print を開発しました。タルボットの紙ネガとソルトプリントに比べ画像がよりコントラストを得て鮮明になり、ガラス板を使ってネガが透明になった湿版コロディオンの発明と相俟って大発展をします。この銀塩のプロセスは後のゼラチンシルバープリントに進み、現代のデジタル革命まで続きました。銀と塩や卵やゼラチン、手作り感あふれる Slow Photographsです。
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Two Leaves William Henry Fox Talbot Photographic drawing. 1839 Houghton library, Harvard Univercity
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What is Calotype

Calotype / Talbotype  カロタイプまたはタルボタイプは、ウィリアム・ヘンリー・フォックス・タルボットが1841年に発表した初期の写真プロセス。ヨウ化銀で感光性を与えた紙で撮影しネガを作ります。そのネガを原版として複数のプリントをつくることができるネガ・ポジ方式の始まりとなりました。
カロタイプは紙の繊維の影響で低コントラストで、質感を記録する能力に欠けるかもしれないが、独特なアート性を持っています。カロタイプという言葉は、古代ギリシャ語の(kalos)「美しい」(tupos)「印象」に由来しています。
What is Calotype
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